アルコール依存症
アルコール依存症とは?
アルコール依存症は「飲酒のコントロールが難しくなる」疾患です。
年齢や性別、社会的立場に関係なく罹患し、意志の強さや性格の問題ではありません。
飲酒が原因で身体を壊したり、会社を遅刻・欠勤したり、喧嘩をしたり等、飲酒にまつわるいろいろな問題が起きているにもかかわらず、酒を減らしたり、やめたりすることができなくなっている状態を「コントロール障害」といい、アルコール依存症の典型的な症状です。また、本人だけでなく周囲の人(家族や会社)を巻き込んでしまうことも特徴であり、家族・交友関係の悪化や失職に至ってしまうこともあります。
わが国にはアルコール依存症の方が109万人いるといわれており、誰でもなりうるありふれた疾患です。しかし、治療につながっている方はごく一部の4~5万人(約4%)程しかいないのが現状です。
この疾患は専門治療につながり、自助グループに参加することで必ず回復し社会復帰できます。
当院は福岡県飲酒運転撲滅条例に基づくアルコール依存症に関する診察指定医療機関として、専門的治療を行っておりますので、一度ご相談ください。
このようなことでお困りではないですか?
- 夕方になると決まって飲みに行くことを考える
- 自宅に常にお酒を準備しておかないと落ち着かない
- 他のことなら外出が面倒なのに、お酒を買うためなら積極的に外出する
- 今日は止めておこう、もしくは1杯だけと決めていたのにそれ以上飲んでしまう
- 医師から禁酒や節酒を勧められても飲んでしまう
- お酒が抜けるとイライラしたり、大量の汗をかいたり、手が震えたり、眠れなくなる
- どれだけ飲んでも酔えない
- 飲酒のために家族で過ごす時間や会話が減る
- 外出といえばお酒を飲むことばかりを優先する
- お休みの日は朝から飲みたくなる
- 飲酒運転を繰り返してしまう
- 家族からお酒を隠されたことがある
- 億劫な気持ちや抑うつ感、寂しさや怒りなどの感情をお酒で紛らわしている
- お酒を飲まないと本音が言えない
アルコール依存症かどうかが気になる方は、下のテストをしてみましょう。
アルコール依存症の専門治療
入院治療
≪アルコール リハビリテーション プログラム(ARP)*標準プログラム≫
アルコールが脳と心と体に与える影響について学んだり、これまでの生活を振り返ります。それをもとに、これからの生活スタイルについて考えていきます。
離脱症状が消失した後、原則8週間の入院プログラムです。
≪個別プログラム≫
8週間の入院が難しい方を対象にしたプログラムです。入院期間は患者さんの状況に応じてご相談下さい。内容は、アルコール・リハビリテーション・プログラムの中から患者さんに合わせたプログラムを選択し、決定します。4週間程度が目安です。
≪短期入院≫
どうしても自分ではお酒をやめられない方を対象にして、身体からお酒を抜く治療を行っています。1週間程度が目安です。
≪入院期間中のお願い≫
- 入院期間中は、主治医の指示により行動が制限される場合があります。
- 携帯電話は使用可能ですが、主治医の許可が必要となります。
外来治療
≪依存症外来≫
「アルコール依存症かもしれない」「お酒がやめられない」などお悩みのご本人を対象に、診察を行っています。
ご家族からの相談もお受けしております。
≪家族教室≫
アルコール依存症でお困りのご家族を対象にアルコール依存症治療の医療者を交えて、講義やアルコール依存症への対応で困ったことの相談会を開催しています。
日時 | 毎月第1火曜日、第3木曜日 16:00~17:00 |
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対象 | 当院でARP治療中の方またはARP治療が終了した外来患者さんのご家族 ※参加をご希望の場合は事前にご連絡ください。 |
内容 | 医師によるアルコール依存症、対処法についての講義や同じ悩みを持つご家族同士で座談会を行います。 現在困っていることや不安なことなどを共に考えて、ご家族の方が少しでも楽になれば幸いです。 |
アルコール依存症のスケジュール
パンフレット
アルコール リハビリテーション プログラム 活動パンフレットはこちら(PDFファイル/227KB)